国民健康保険の納付書を初めて手にしたとき、思わず二度見しました。
1回31,200円。それが年間8回。合計249,600円…。
会社員のころは給料から天引きされていたから、健康保険にこんなお金がかかっていたなんて、正直ほとんど意識したことがなかったんです。でも退職してみたら、毎回しっかり自分の口座から出ていく。
さすがにこのままではまずいと思って、「国保って安くできないの?」と本格的に調べ始めました。
この記事では、フリーランス1年目の私が実際に調べて、比較して、動いたこと・動けなかったことを全部まとめています。「方法はわかったけど、結局どうすればいいの?」という疑問に、できるだけ正直に答えていきます。
- フリーランス・独立後に国保の高さに驚いた人
- 任意継続と国保、どっちが得か比べたい人
- 軽減制度って自分も使えるの?と思っている人
- 国保組合が気になっているけど、まだ収入が少ない人
- 「調べたけど結局どうすればいい?」と迷っている人
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そもそも国保はなぜ高いのか

モエミィ国保って、こんなに高かったっけ?
退職してはじめて、そう思った人は多いはずです。会社員のときは意識しなかったのに、なぜ急に高く感じるのか。理由はシンプルで、会社員時代は会社が保険料の半分を負担してくれていたからです。
会社の健康保険は、本人と会社で保険料を折半する仕組みになっています。つまり給料から天引きされていた金額は、実際の保険料の半分だけ。残り半分は会社が黙って払ってくれていたんですよね。
フリーランスになると、その「会社負担分」がまるごと自分にのしかかってきます。しかも国保は前年の所得をもとに計算されるので、会社員時代にそれなりの収入があった人ほど、独立1年目の保険料が高くなりやすい構造になっています。
私の場合がまさにそれで、退職直後から仕事はあって収入もあったのに、国保の金額は会社員時代の所得で計算された高い金額がそのまま請求されてきました。
国保が高い2大理由 👀
- 会社員時代は会社が保険料の半額を負担していた
- 前年(会社員時代)の所得をもとに計算される
方法① 青色申告で所得を下げる→国保も連動して下がる

国保の保険料は「所得」をもとに計算されます。つまり、所得が下がれば国保も下がるという仕組みです。
そこで真っ先に取り組んだのが、青色申告への切り替えでした。
青色申告には「青色申告特別控除」という制度があって、条件を満たせば最大65万円を所得から差し引くことができます。白色申告だとこの控除がないので、同じ収入でも課税される所得がぐっと変わってきます。
わかりやすく言うと、こういうイメージです。
| 白色申告 | 青色申告(65万控除) | |
|---|---|---|
| 売上 | 200万円 | 200万円 |
| 経費 | 50万円 | 50万円 |
| 青色申告特別控除 | なし | 65万円 |
| 所得 | 150万円 | 85万円 |
この所得の差が、国保の保険料にもそのまま影響してきます。同じ売上でも、青色申告をしているかどうかで年間の国保保険料がかなり変わってくるんです。
ただし65万円控除を受けるには、複式簿記での帳簿づけ+e-Taxでの申告が条件になります。ちょっとハードルに感じるかもしれませんが、今は会計ソフトがかなり優秀なので、簿記の知識がなくても対応できます。
私はfreeeを使っていて、日々の帳簿づけから確定申告書の作成まで、ほぼfreeeの中で完結しています。「複式簿記って何?」という状態からでも、ガイドに沿って進めればなんとかなりました。
モエミィAIに質問しまくって、なんとかひとりで確定申告出来たよ!
POINT 👀
- 青色申告特別控除(最大65万円)で所得を圧縮できる
- 所得が下がると翌年の国保保険料も下がる
- 複式簿記+e-Tax申告が条件(会計ソフトがあれば難しくない!)
方法② 退職直後は任意継続と比較すべき→比べたら国保の方が安かった

退職後の健康保険の選択肢として、よく挙げられるのが「任意継続」です。
任意継続とは、会社員時代に加入していた健康保険にそのまま引き続き加入できる制度のこと。最長2年間、退職前と同じ保険証が使えます。手続きもシンプルで、退職後の保険どうしようと慌てずに済むのが魅力です。
ただし注意点があって、会社が負担していた分も含めた保険料を全額自分で払うことになります。つまり会社員時代の天引き額の、およそ2倍になるイメージです。
私は退職前にしっかり両方の金額を調べて比較しました。任意継続の保険料は、加入していた健康保険組合に問い合わせれば教えてもらえます。国保の方は、市役所の窓口に直接行って試算をお願いしました。
ただし、国保の保険料は毎年4〜6月ごろに決定するので、時期によっては「まだ来年度の金額が確定していない」と言われることがあります。私が動いていた4月ごろはまさにそのタイミングで、目安の金額しか教えてもらえませんでした。退職のタイミングによっては、確定金額をすぐに知ることができないこともあるので、余裕を持って動き始めるのがおすすめです。
比較した結果はこうでした。
| 任意継続 | 国民健康保険 | |
|---|---|---|
| 保険料の計算方法 | 在職時の標準報酬月額をもとに算出 | 前年所得をもとに自治体が算出 |
| 私の場合の保険料 | 任意継続の方が高かった | 年間249,600円(8回払い) |
| 期間 | 最長2年 | 制限なし |
任意継続の方が高くなったので、国保への切り替えを選びました。退職前に調べておいてよかったと、今でも思っています。退職後に慌てて動くより、在職中に試算しておく方が絶対に精神的に楽です。
ただしこれはあくまで私のケースです。会社員時代の収入や、加入していた健康保険の種類、住んでいる自治体によって結果は変わります。どちらが得かは、退職前に必ず両方の金額を試算してから判断することをおすすめします。
POINT 👀
- 任意継続は前職の健康保険にそのまま引き続き加入できる制度
- 会社負担分も含めた保険料を全額自己負担になるので割高になりやすい
- 国保と任意継続、どちらが安いかは人によって違う
- 国保の金額は市役所窓口で試算してもらえる(4〜6月は未確定の場合あり)
- 退職前に必ず両方の金額を試算して比較しておくのがおすすめ
- 任意継続は退職後20日以内に手続きが必要なので注意
方法③ 軽減・減免制度、調べたけど私は対象外だった

「国保が高くて払えない…」という人のために、保険料を減らせる制度があります。それが軽減制度と減免制度です。
ネットで「国保 安くする方法」と調べると、必ずと言っていいほど出てくるこの制度。私も期待して調べました。結論から言うと、私は対象外でした。
それぞれどんな制度か、簡単に説明しますね。
軽減制度(自動適用)
前年の所得が一定以下の場合、申請しなくても自動的に保険料が2割・5割・7割のいずれかで軽減される制度です。
目安としてはこのくらいの所得水準が対象になります。
| 軽減割合 | 世帯所得の目安 |
|---|---|
| 7割軽減 | 43万円以下 |
| 5割軽減 | 43万円+被保険者数×29万円以下 |
| 2割軽減 | 43万円+被保険者数×53.5万円以下 |
※金額は目安です。自治体や年度によって異なります。
私の場合は退職前の会社員時代の収入がそれなりにあったため、この軽減の対象にはなりませんでした。
減免制度(申請が必要)
収入が急激に減った場合や、災害・失業などで保険料の支払いが困難になった場合に、申請することで保険料を減額・免除してもらえる制度です。
こちらは自動適用ではなく、自分で市区町村の窓口に申請する必要があります。
私の場合は退職直後から前職のお仕事を持ち出す形で独立していたので、1ヶ月目からある程度の収入がありました。「収入が急激に減った」という状況に当てはまらなかったため、こちらも対象外という判断になりました。
制度自体はとても手厚いのですが、フリーランス1年目でもある程度収入がある人には正直ハードルが高いというのが実感です。
こんな人は申請を検討してみて! 👀
- 退職後しばらく収入がない予定の人
- 前年の所得が低かった人
- 失業・廃業・災害などで収入が大幅に減った人
- 「自分が対象かも?」と思ったら、まず市区町村の窓口に相談するのがおすすめ
方法④ 国民健康保険組合という選択肢、調べたけど今は見送った

「国保より安くなる方法があるらしい」と調べていて、たどり着いたのが国民健康保険組合(国保組合)という選択肢でした。
国保組合とは、同じ職種や業種の人たちが集まって運営している健康保険の組合のこと。市区町村が運営する一般的な国保とは別の組織で、所得に関係なく定額の保険料が設定されているのが大きな特徴です。
つまり収入が増えても保険料が上がらないので、稼げば稼ぐほど国保組合の方がお得になっていく仕組みです。
デザイン・イラスト系フリーランスなら「文美国保」
クリエイター系フリーランスにとって特に有名なのが、文芸美術国民健康保険組合(通称:文美国保)です。
イラストレーター・デザイナー・カメラマン・ライターなど、文芸・美術・著作活動に関わる職種であれば加入を検討できます。Illustratorを10年以上使ってきた私にとっては、まさに対象になりうる組合でした。
保険料は扶養家族の人数によって変わりますが、所得には連動しないため、収入が増えてきたタイミングで加入すると恩恵を感じやすい設計になっています。
なぜ今は見送ったか
調べてみて、制度としてはとても魅力的だと思いました。ただ、今の私には少し早いかなという判断をしました。
理由はシンプルで、フリーランス1年目でまだ収入が安定していないからです。
国保組合は所得に関係なく定額の保険料がかかります。収入が少ない時期は、所得連動で計算される一般の国保の方が結果的に安くなるケースもあります。収入がある程度安定して増えてきたタイミングで、改めて比較検討しようと思っています。
文美国保が向いている人の目安 👀
- デザイナー・イラストレーター・カメラマン・ライターなどクリエイター系の職種
- 収入がある程度安定・増加してきたフリーランス
- 所得が上がっても保険料を一定に抑えたい人
※加入には所属する協会・組合への入会が必要な場合があります。詳細は文美国保の公式サイトで確認してみてください。
ちょっと寄り道|フリーランスが社会保険に入るってどういうこと?

少し前に、こんなニュースが話題になりました。
一部の政治家が、一般社団法人の理事に名前を連ねることで社会保険に加入し、国保の支払いを抑えていたという「国保逃れ」疑惑です。
この騒動をきっかけに、「そもそもフリーランスが社会保険に入る方法ってあるの?」と気になった人も多かったのではないでしょうか。私もその一人でした。
少し整理してみます。
フリーランス・個人事業主は原則として国民健康保険に加入します。社会保険(協会けんぽや健保組合)は、会社員や法人役員など「雇用関係のある人」が対象の制度なので、フリーランスには基本的に関係がありません。
ただし、自分で法人(会社)を設立して役員報酬を受け取る形にすれば、社会保険に加入できるようになります。これが「マイクロ法人」と呼ばれる方法で、収入が増えてきたフリーランスが節税と社保加入をセットで検討するケースがあります。
問題になったのは、実態のない社団法人に名前だけ理事として加わることで社保に加入するという、制度の抜け穴を使ったグレーな手法でした。
私自身はまだ1年目でマイクロ法人を設立するほどの段階ではありませんが、収入が安定してきたら選択肢のひとつとして真剣に考えてみようと思っています。
POINT 👀
- フリーランスは原則、国民健康保険に加入
- 法人を設立して役員報酬を受け取る形にすると社会保険に加入できる(マイクロ法人)
- ただし実態のない法人を使った保険料逃れは脱法行為として問題視されている
- マイクロ法人は収入が安定・増加してきたフリーランスが検討する選択肢
方法⑤ 世帯分離、これは正直ハードルが高い

国保を安くする方法として、たまに出てくるのが世帯分離という手続きです。
世帯分離とは、同じ住所に住んでいる家族と住民票上の世帯を分けること。国保の保険料は世帯の所得を合算して計算されるため、収入の高い家族と世帯を分けることで保険料が下がるケースがあります。
ただし正直に言うと、これは万人向けの方法ではありません。
まず世帯分離が効果を発揮するのは、「同居している家族の収入が高い」という特定の状況に限られます。一人暮らしや、家族全員の収入が低い場合はほぼ意味がありません。
さらに注意点として、世帯分離をすると家族の扶養から外れる可能性があったり、介護保険料が上がるケースがあったりと、思わぬところで別のコストが発生することもあります。
私自身は該当するケースではなかったので実際には動いていませんが、「同居の親や配偶者の収入が高い」という状況にある方は、一度市区町村の窓口で相談してみる価値はあると思います。
POINT 👀
- 同居家族の収入が高い場合に効果が出やすい
- 一人暮らしや家族全員の収入が低い場合はほぼ効果なし
- 扶養や介護保険料など別のコストが発生する可能性もある
- 自分に向いているかどうか、まず窓口で相談するのがおすすめ
結局、私が実際に動いたこと・動けなかったこと

ここまで5つの方法を紹介してきましたが、「で、実際どうだったの?」というのが一番気になるところだと思います。正直にまとめます。
✅ 実際に動いたこと
青色申告への切り替え→freeeで運用中
これは真っ先に動きました。開業届と同時に青色申告承認申請書も提出して、最大65万円の特別控除を受けられる準備を整えました。freeeのおかげで帳簿づけも何とか続けられています。国保への効果が出るのは来年度以降になりますが、確実に所得を圧縮できる方法なので、フリーランスになったら絶対に最初にやっておくべきことだと思っています。
小規模企業共済への加入
フリーランスの退職金制度とも呼ばれる小規模企業共済にも加入しました。掛金は月1,000円〜70,000円の範囲で自由に設定でき、全額が所得控除の対象になります。つまり掛金を増やすほど所得が下がり、翌年の国保保険料も連動して下がる仕組みです。将来の備えをしながら今の保険料も抑えられる、一石二鳥の制度だと思っています。

任意継続と国保の比較→退職前に市役所へ
退職前に市役所の窓口へ直接行って、国保の目安額を聞いてきました。4月時点だったので来年度の確定金額はまだ出ていませんでしたが、目安の金額と任意継続の見込み額を比較した結果、国保の方が安くなりそうだったので国保を選びました。退職後に慌てて調べるより、在職中に動いておいて本当によかったです。
⏳ 調べたけど今は見送ったこと
文美国保への加入
デザイナー・イラスター系フリーランスとして、文美国保はとても気になる選択肢でした。ただ1年目でまだ収入が安定していない今は、所得連動の一般国保の方が安い可能性が高いという判断で見送りました。収入が安定して増えてきたら、改めて比較検討するつもりです。
マイクロ法人による社保加入
話題になったこともあって調べてはみましたが、法人設立のコストや手間を考えると、今の収入規模では現実的ではありませんでした。将来の選択肢として頭の片隅に入れておく程度です。
❌ 対象外だったこと
軽減・減免制度
退職直後から前職のお仕事を持ち出す形で独立していたので、1ヶ月目からある程度の収入がありました。収入が急減した状態ではなかったため、残念ながら対象外でした。「申請すれば安くなる」という情報をよく見かけますが、ある程度収入がある状態でのフリーランス独立の場合は、対象にならないケースも多いです。
世帯分離
私のケースには該当しなかったので、検討すらしませんでした。
正直なところ、「これをやれば劇的に安くなる!」という魔法のような方法はありませんでした。ただ、青色申告と小規模企業共済だけは絶対にやっておくべきだと確信しています。来年度以降の国保保険料に直接響いてくるので、フリーランスになったら真っ先に動くことをおすすめします。
📋️ この記事のまとめ

国保を安くする方法、5つ+αを紹介してきましたが、最後に全体を振り返っておきます。
| 方法 | 効果 | 難易度 | 私の結果 |
|---|---|---|---|
| 青色申告で所得を下げる | ◎ | ★★☆ | ✅ 実施中 |
| 小規模企業共済で所得を下げる | ◎ | ★★☆ | ✅ 加入済み |
| 任意継続と比較する | ◎ | ★☆☆ | ✅ 比較→国保を選択 |
| 軽減・減免制度を申請する | ○ | ★☆☆ | ❌ 収入あり対象外 |
| 国保組合に加入する | ◎ | ★★★ | ⏳ 収入増えたら検討 |
| 世帯分離 | △ | ★★★ | ➖ 該当なし |
| マイクロ法人で社保加入 | ◎ | ★★★ | ⏳ 将来の選択肢 |
フリーランス1年目で真っ先にやっておくべきことは、やっぱり青色申告と小規模企業共済への加入だと思っています。どちらも所得を圧縮できるので、翌年の国保保険料を下げることに直結します。難易度もそこまで高くないので、独立したらすぐに動くのがおすすめです。
任意継続との比較は、退職前に必ずやっておきましょう。退職後20日を過ぎると任意継続は選べなくなるので、在職中に市役所と健保組合の両方に確認しておくのが鉄則です。
軽減・減免制度や国保組合、マイクロ法人は「自分の状況に当てはまるか」をまず確認することが大事です。ネットの情報だけで判断せず、窓口に相談してみることをおすすめします。
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