退職後の失業手当“受給期間延長制度”とは?私が申請しないと決めた理由。

退職を控え、フリーランスとして動き出そうとしている中で、 ある制度の存在を知りました。

それが「失業手当の受給期間延長制度」。

失業手当(=正式には「基本手当」)をすぐに受け取らず、 最大3年間“受け取る権利”だけを延長しておけるという仕組みです。

「制度があるなら、とりあえず延長しておいた方がいいのでは?」 そう考えた私でしたが、 調べていくうちに、最終的には「延長手続きはしない」という選択をしました。

この記事では、延長制度の基本から、 私がなぜその選択をしたのか—— その理由を、フリーランスという働き方を見据えた目線でまとめました。

同じように悩んでいる方の判断材料になればうれしいです。


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目次

そもそも失業手当の「受給期間延長申請」とは?

まず大前提として、失業手当には「受給期間」というものがあります。

退職日の翌日から、原則として1年間。 この1年の間に求職活動をし、条件を満たすことで、 所定の日数分の手当(人によって異なりますが、たとえば90日分や120日分など)を受け取ることができます。

ですが、病気や出産、あるいは起業準備など、 すぐには働けない事情がある場合——

申請をすれば、この「1年間」のカウントを最大3年間まで延長できるのが、 「受給期間延長制度」です。


失業手当の延長申請はいつまで延ばせる?

業手当には「受給期間」という仕組みがあります。
これは、「退職の翌日から1年間」という“受け取れる権利の有効期限”のこと。

たとえば、退職後すぐに就職活動を始める場合は問題ありませんが、

しばらく学び直しやフリーランス準備などに時間を使う人にとっては、この“1年の期限”がプレッシャーになることも。

そんなときに使えるのが「受給期間延長」の制度です。

特定の理由があれば、最大3年間まで延ばすことが可能なんです。

ただし、勘違いしやすいのがこの点↓

延長できるのは「受給日数」や「金額」ではなく、
あくまで“受け取る権利の期限だけ。

つまり、延長申請をしてももらえる金額や日数が増えるわけではなく、「受け取れるチャンスの有効期限が伸びる」イメージです。

また、申請のタイミングもとても重要。
退職日の翌日から1か月以内に申請しなければなりません。

この期間を過ぎてしまうと、延長の権利自体が失われてしまうため、

「必要かも…?」と思った段階で早めにハローワークへ確認しましょう。

フリーランスになるなら、延長申請しなくてもいい?

ここが悩ましいポイントですよね。

私も最初は、 「フリーランスになるならしばらく失業状態になるかもしれないし、 一応延長しておいた方が安心では?」と考えていました。

でも、調べていくうちに気づいたのは、

《もえみそ》

そもそもフリーランスとして開業したら、“失業”の状態ではなくなる。

ということ。

「働けない・働いていない=失業」ではなく、 フリーランスとして事業を開始した時点で「自営している人」になるため、 失業手当の受給対象外になってしいます。

つまり、延長申請をしても、 その後ずっとフリーランスとして働き続けるなら、 手当を受け取るタイミング自体が来ない可能性が高いということ

もちろん、途中で廃業する・再就職するなどの予定があれば別ですが、

《もえみそ》

このままフリーランスでいくと決めている人にとっては、 あまり現実的な制度ではないかも……

というのが、私の結論でした。


もし制度を使わなかったら、権利はどうなる?

「でもせっかくもらえるはずのお金を、 もらわずに失効するのはもったいないのでは?」

そう感じた方もいると思います。 私も思いました。

ここで注意したいのは、 失業手当は「使わなければ貯まるポイント制」ではないということ。

受給期間を過ぎると、未使用分の手当は消えてしまいます。 つまり、120日分の手当の資格があったとしても、 その期間に申請しなければ、将来に繰り越すことはできません。

ただし—— 失業手当の“基礎資格”である「雇用保険の加入期間」そのものは、 リセットされません

これはつまり、 今後何らかの形で再就職して再び離職するようなことがあったとき、 今回の雇用保険加入実績(たとえば10年など)は、 次の受給資格の算出に反映される可能性がある、ということです。

失業手当の「金額」は消えるけど、「加入年数の履歴」は残る

という認識でおくのが安心です。


私が「延長申請しない」と決めた理由

私も当初は、 とりあえず制度があるなら申請しておこうかなと思っていました。

でも、私はフリーランス+パートといった形で、 安定的に働き続ける未来を描いています。(もちろんフリーランス一本で好きな仕事で生きていけたら理想ですが…)

正直、当分の間は「また完全な失業状態に戻る」可能性はかなり低いと感じています。

また、手続きをすれば簡単に延長できるとはいえ、 3年という期間のあいだ、 ずっと「使わなかったらどうしよう」と 頭の片隅に制度を置いておくこと自体、 私にとってはちょっとしたストレスにもなりそうでした。

《もえみそ》

「あえて申請しない」ことが、 気持ちの上でも前を向くための一歩になるかも!

そう思ったので、今回は延長手続きはせず、 そのまま期限を迎えるという選択をしました。

もちろん、これはあくまで私の場合です。 家庭の事情や健康状態、今後のライフプランによっても、 選択は人それぞれ。

でも、この記事を通して「自分はどうする?」と 少し立ち止まって考えるきっかけになれば、とても嬉しいです。


まとめ|延長するかどうかは、「どう働きたいか」で考える

失業手当の受給期間延長制度は、 一見すると「とりあえず申請しておけば安心」と思える仕組みです。

でも、その裏には「制度をどう活かすか」だけでなく、 「これからどんな働き方をしたいのか」という問いが隠れています。

私にとっては、フリーランスとして継続的に働いていく未来を描く中で、 “あえて申請しない”という判断が、一番自然な選択でした。

この選択に正解はありません。

でも、選ぶ前に少しだけ立ち止まって考えることで、 きっと自分らしい道が見えてくると思います。


《もえみそ》

この記事が、フリーランス準備を進める誰かの、不安を少しでも軽くできたらうれしいです🌱

他の「フリーランス準備」の記事も、少しずつ更新していきます!


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この記事を書いた人

SKIP FREE LABの研究員《もえみそ》です。
会社員として働きながら、フリーランスを目指してブログをこっそり運営中。今より「ちょっと自由に生きたい」会社員に向けて、働き方のヒントを研究しています!

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